技術的なおはなしvol.10「エンボスデボス加工」
GW明け、いかがお過ごしでしょうか?
私は家族旅行がてら大洗に行き、おいしい食事をいただいてきました。
弊社のお客様から車で20分程度ですので、ランチがてらまた食べたいと思っております(笑)。


さて、引き続き、「エンボス、デボス加工」のお話です。
前回ご紹介したように加飾に用いられることが多いのですが、それとは別の用途でも用いられています。
ユニバーサルデザイン
パッケージだと牛乳パックの切欠きが有名ですね。
牛乳のみ切欠きを設けて、野菜ジュース等の他の飲料では基本的にありません。
中にはエンボスを用いているものもあります。

ホイルとラップってパッケージの形が似ています。
感覚的にはラップの方が難しいかと思いますが。
ラップの場合、側面に「W」マークのエンボスが施されています。
他にはリサイクルマーク「紙」のデボス加工ですね。
白無地のパッケージの場合、デボス加工をすることで、印刷が要らなくなるメリットがあります。
バリアフリーデザイン
代表的なものは点字エンボスですね。
そういえば、私が入社した20数年前に、「全ての医薬品には点字エンボスが義務付けられる」って言われていましたけど、まだまだ普及には時間がかかりそうです。
機能性
これもラップに多いですね。
切るときの持ちやすさや箱の剛性の向上に効果があります。
おそらく、紙器の大多数にあたる中身を出したら捨てられるものにはあまり使われません。中身を最後まで使い切る製品に多く使われているようですね。

また、今となっては少なくなりましたが、粉洗剤のフラップにも使われていました。
普通に貼り合わせると、そこから粉が漏れてしまいます。その対策としてエンボスで段差を付けていました。

あとは、一部食品では、賞味期限の印字が擦れて消えていますので、その部分だけデボスしてします。

なお、機能性エンボスデボスの場合、簡単な形であれば、エンボス版が使わずに押罫とCAD面で対応することがあります。
ということで、簡単ではありますが、エンボスデボスのご紹介でしたm(__)m
また、次回よろしくおねがいします。
by diemex | 2022-05-09 14:52 | Trackback | Comments(0)